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Chef'sおしゃれスープトーク 世界の食卓 のぞき見隊 イギリス〜食事情編3 今月のゲスト 峰松愛さん

第18回に引き続き、今回もイギリスの食事情をご紹介! 
ゲストはロンドン生活9年目を迎える峰松愛さんです。半年の語学留学のつもりで訪れたロンドンが、今やホームタウン。そしてイギリス人の男性とご結婚。また峰松さんは、日本でも人気の海外旅行ガイドブック「個人旅行シリーズ」のライターさんもしていらっしゃる現地の情報通です!ぜひお楽しみに!
第19回イメージ写真


ロンドンでも、英国料理は味がない!でも最近は…!

モダンブリティッシュイラスト
高 木
前回ご登場いただいた佐藤さんが「ヨークの料理はとことん味がない!」っておっしゃっていたけれど、ロンドンではどうなんでしょう?
峰 松
ヨークもやっぱりそうなんですね!ロンドンも同じ。こちらに来たてのホームステイをしていた頃、大家さんの作った料理は、外食よりは比較的味があってマシだったけれど、それでも時々何かつけたいな、と思いましたよ。でもあるのは塩と胡椒だけ…。ケチャップとかソースとか、そういうものをかけたいと思うことがよくありましたね…。
高 木
学食は?
峰 松
学食も味がない!
浅 川
はっはっはっ!イギリス中、やっぱりどこでも同じなんですね! でも最近、イギリス人の若いシェフの料理を食べる機会があったのだけれど、とても美味しかったんですよ。聞いたところによると、このところ、イギリスの食は格段に向上しているとか…。
峰 松
そうなんです。ロンドンではこの何年かで食事情が様変わりしています。フランス料理やスペイン、イタリアなど、素材も調理法もヨーロッパの各国の美味しい料理のやり方を活かした方法を取り入れている。それらは「モダンブリティッシュ」といわれ5〜6年前に定着したんですね。そしてその後、フランス料理をベースにした「モダンヨーロピアン」と呼ばれる料理や、和洋折衷の「フュージョン料理」が登場したんです。
浅 川
やっぱりイギリスとフランスを結ぶ海底トンネルの効果なんですよね、すごい!
峰 松
休みをとってヨーロッパに旅行する人も増えましたしね。ホリデーで美味しい物を食べれば帰ってきても食べたくなる。
浅 川
美味しいものを美味しいと感じる感覚、これは万国共通なんですね!

英国人の‘いちばん’は家。
峰 松
隣り同士の国なのに、国民の性格を現しているなあと思ったのが『フランス人にとっての食、イギリス人にとっての家』でした。イギリス人は自分が手をかけて部屋やインテリア、庭を作り上げていくことに至上の喜びを感じるようなのです。イギリスではご主人が庭に水を撒いたり庭造りをしたり。これが家族の幸せを象徴する風景なんですよ。
浅 川
そういえばフランスでもスイスでもそうでした!「自分の家を作っている」という男性がいてね、最初「いったい何のこと?」と思っていたのだけれど、本当に作っていたんですよ、休みの日にコツコツと。しかも、立派なものを…。

イギリス人の伝統、サンデーランチ
高 木
イギリス人にとって『家』が大切ということは、イコール『家族』を大切にしているってことですか?
峰 松
そう、家族や親との繋がりは深いですね。最近は外食も増えてきたとはいえ、テイクアウェイ(持ち帰り)や出来合いのお惣菜を上手に使って、家庭で家族と食事をすることが多いですね。美味しい物も手に入るようになってきたし…。それから、伝統的な儀式として『サンデーランチ』がありますね。これは、離れて住んでいる親や兄弟家族を招いて、日曜日に家庭の庭で食事をするもの。
出てくるのはローストした料理、例えばローストチキンやローストビーフ、野菜などですね。グレイビーソースをかけ食べるんですよ。ちょっぴり豪華に見えて、結構美味しい。これも代表的な家族の幸せの風景かしら。
ロースト イラスト
高 木
映画でよく見ますよね。あれって、上流家庭だけのシーンではないんですね!家族揃ったガーデンランチ、なんか感激、ステキだわ。
浅 川
グレイビーソースは、ローストした肉から出た肉汁を使って作った美味しいソースですね。イギリスやアメリカではとてもポピュラーなソースです。手間隙がかかるから、最近はメーカーが作ったものが出まわっていますね。日本でいうとウスターソースのような存在でしょうか?
高 木
フランスでは「ソース オ ジュー(食べ物から出たジュースで作ったソース)といいますよね。」

第19回おしゃれスープトークの続きはこちらから

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