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今日は雲ひとつない快晴だったが、そうはいっても2月の風はまだまだ冷たい。
「大丈夫。僕の故郷の、ミネソタに比べたら、日本の冬はとても温かいです。」
そうでしょ、ジニー。と、言ってマイクは、同じようにどちらの冬も経験しているジニーの頭をなでた。
「それに、僕のハートは、今とてもホットなんです。ちっとも寒くないですよ。」
と、言ったかと思うと、わかりやすいくらい顔を真っ赤にして、へへへ、と笑った。
「おや?なにかいいことでもあったのかな。」
そうマスターが聞くと、マイクは、自分の愛犬を見てにっこりとして言った。
「彼は、愛のキューピットです。」
ジニーが、マスターの用意したミルクを見て、ぺロッと舌を出したので、笑ったような顔になった。
マイクは、いつも決まった公園に、ジニーの散歩にでかけることにしている。
ひとまわりするのに10分ほどしかかからない、比較的こじんまりした公園で、
家から近いことと、小さな池があってそこに色のきれいな鯉がいるところが気に入っている。
日本にきてから、ほぼ毎日のように通っているので、近所の犬の散歩仲間とも顔なじみになり、
今では、それぞれが飼っている犬の種類も、その名前も覚えるようになっていた。
ところがある日、いつものようにマイクが公園で、ジニーの散歩をしていると、
これまで見かけたことのない犬が、元気に走りまわっているのを見つけた。
リードがついたままで、飼い主はみあたらない。きっとご主人の手をすりぬけてきたのだろう。 |