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「まだまだ手際がよいとはいえないから、材料が半端にあまっちゃったりするんだけど。」
不器用に包丁をにぎる旦那の姿を思い出しクスクスと笑った。
「そんなときにとってもぴったりなスープがありますよ。」
「なんですか?マスター。」
「ミネストローネですよ。」
「いいこと聞いちゃったわ。今度早速つくってみるわね。」
「野菜もたっぷり入っているからのびざかりの健太くんにもぴったりですよ。」
「ほんとうにそうね。ありがとう、マスター。」
「それでは、本日のご注文は?」
「ええ、もちろん。ミネストローネをお願いします。」
マスターが、具沢山の赤いスープがはいった大鍋を温めはじめた。
しだいにたちのぼってくる柔らかい湯気を見ながら、
自分のお店もこの「スープ・ダイナー」のように
いつでもあたたかさを感じられる、そんなお店にしようと圭子は思った。
END.
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